生花と音楽のコラボ "ike-log" 〜The 5th week in Oct.〜 Ballroom Dancing / Paul McCartney
10月も終わりにさしかかり、街中ハロウィーン一色ですね。根っからの昭和人間な僕はなかなか馴染めないでいるのですが。。でも仮装している人を見るとなかなか楽しそうですね。数十年前に会社の余興で猿のきぐるみを着てショルダー・キーボードを弾いて以来、仮装したことないので機会があればやってみたいものです。そんな10月最後のお花はコチラ。
Arranged by master K.M
先週に引き続き、アプリコット色のストックがメインになっていますね。淡黄のトルコキキョウも実に綺麗です。今回はその右側のたくさんの小さな黄色い花が愛らしいオンシジュームにスポットを当ててみたいと思います。
オンシジューム、聞き慣れない言葉ですが、語源はギリシア語のonkos(こぶ、とげ)から来ており、唇弁の基部にこぶの様な隆起があることがその由来とされています。主に中南米を中心に分布する蘭科の植物で、その花言葉は「一緒に踊って」だそうです。大きな唇弁を持つ花姿がドレスを広げて優雅に踊る女性の様に見えるところから、英語では"Dancing Lady Orchid"(踊る女性の蘭)とも呼ばれています。
そんなオンシジュームを観てインスパイアされた楽曲はコチラ。
Paul McCartneyさんが1982年に発表したアルバム "Tug Of War"に収められた"Ballroom Dancing"です。
Paul McCartney / Tug Of War (1982)
中学生の頃、リアルタイムでこのアルバムを聞きまくった思い入れの強いアルバムですね。リリースの2年前、1980年にジョン・レノンさんが射殺されたショックから、ポールさんは一時的に音楽活動を停止、そのためこのアルバムのレコーディングがかなり遅れてリリースされたのを覚えています。そんな状況とは反して、アルバム内容は実に素晴らしく、Stevie Wonderさんとデュエットした先行シングル"Ebony and Ivory"をはじめ、ジョンに捧げた" Here Today",秀逸なメロディラインが印象的な"Take It Away"など話題性も十分でした。そんなアルバムの中で、今回取り上げます、ひときわ陽気なポール節が楽しい"Ballroom Dancing"は中学生当時からお気に入りの1曲なのです。
そういえば学生時代に洋楽に親しむメリットの一つは英単語が楽しく覚えられるということで、Tug Of War(つなひき)、Ballroom(舞踏場)などの単語はこのアルバムで覚えましたね。
学生時代に慣れ親しんだ楽曲をこうして聴き返す時というのは、小難しいことは抜きにして理屈抜きで音楽を楽しめる瞬間なんです。この歳になるとこうした思い入れのある楽曲がたくさんあるという事が本当にありがたい事だとつくづく感じますね。